『アリスとテレスのまぼろし工場』を観てきた。
先輩が試写会に当選したというので、一緒に映画鑑賞をしてきました。
とは言いつつ、
映画鑑賞は好きですが、監督や俳優の名前とか全然、覚えられない私。
試写会が当たったんだ。一緒に行かない?と声をかけられ、聞いたタイトルは全く耳に馴染みのないものでした。
まっぱ?(MAPPA制作)
おかだまり?
誰それ?アニメ作品?おもしろそうだからいいですよー。
HPや監督の歴代作品を調べることなく、仕事終わりに映画館へ直行しました。
公開したばかりなので、ネタバレになるような記述は自粛しますが、
上映開始から1分後にイキナリ脳内大爆発。
取り残された思考。
それってどういうこと!?世界観を理解するために脳内フル回転。
不変の中の徐々に現れる綻び。
14歳の大人びた、なっがーーーーーーーーーーい濃厚なチュウ。
五実ちゃんが、めっちゃカワイイ。まろ眉、最強!
後から知ったことですが、
監督・脚本を手がけた、岡田麿里さんは、『あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない。』や『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』などの脚本の方だったんですね。感動したのも納得です。
確かに鉄工場のアクロバティックなシーンは『心が叫びたがっているんだ。』みたいな青少年の主張みたいな印象がありました。
そして主題歌が、まさかの中島みゆきさん。
先月公開された『君たちはどう生きるか』の米津玄師さんの曲のように、作品を象徴する歌詞で、後押ししてくれるかの様に力強い「未来へ」は、心に響きました。
ここからは憶測で、勘違いの方向へ深読みをしているだけかもしれませんが、
この作品はどこか、東日本大震災の時の福島第一原子力発電所で起きた建物火災を想像させるシーンがありました。そして孤立してしまった福島県双葉町や大熊町の人々。
もしあの時、神様によって町人の時が現実から切り離されていたとしたら、なんて。
変わることを禁じられた世界で、自分を押し殺し不変を選んだ大人と、変わらない日常から抜け出したいともがく青少年たち。
心が引き裂かれ身が砕かれるのは、生きる事への「諦め」か、それとも「新しい未来」への渇望か。
この映画は「生きる」ことを考える、絶好の作品だと思います。
夏休みは終わってしまいましたが、
「自分の存在意義」「変わることへの恐怖」「孤立することへの不安」「先に希望が見出せない」など、誰にも言えない悩んでいる思春期の学生たちに観てほしいです。
きっと今を生きるのに精一杯でその意味を理解するのは難しいと思います。
でも大人になって、その時の自分を振り返った時に揺れ動いた感情は、自分を構築する大切な想い出として覚えているものですから。
#まぼろし工場見学
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では、また。